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2012年11月23日 (金)

傾聴について

現在の臨床心理学において、主流は「来談者中心(主義)療法」と「心理アセスメント(心理テスト)」です。



来談者中心療法は、別名「傾聴療法」であり、ほぼ…話を聴くだけのカウンセリングになります。

来談者中心療法を提唱したのは、アメリカの心理カウンセラー「ロジャース」という人です。

ロジャースは、傾聴を主軸に非指示型のカウンセリングをする事で、クライアントの自己治癒力・自己解決能力・自己実現を尊重しようという理念を提唱しました。



そのロジャースの来談者中心療法が日本に持ち込まれた時に、来談者を尊重することとは、「傾聴することである。」という解釈で日本の偉い先生が説明してしまいました。

しかし、自分がロジャースのビデオを見たとき、
ロジャースは、「来談者中心療法は傾聴することである。」と一言も言っていないことにビックリしました。

あくまでもロジャースが言っていたのは、「カウンセラーがクライアントに対して、指示(アドバイス)はしない」ということでした。

しかし、日本において、「来談者中心療法とは、傾聴することである。」という概念になっています。



また、傾聴カウンセリングの効果というのも、報告されています。
そうでなければ、世界のカウンセリング技法の主流にはなれなかったからです。

その効果は、
1.クライアントさんの「話を聴いて欲しい」という欲求を満たすことで、クライアントさんがリラックスできる。
2.また、その欲求を満たすことで、カウンセラーとクライアントの信頼関係が築ける。
3.クライアントさんの言葉を繰り返す事で、クライアントさんが自分の認知の歪みに気付くきっかけのなる。→クライアントさんの問題解決に繋がる。
4.カウンセラーが傾聴する事で、クライアントさんは「話を聞く事」を無意識の内に学習する。それによって、クライアントさんの日常での人間関係の改善に繋がる。
5.傾聴することは、クライアントさんを肯定することなので、クライアントさんの自己肯定感を引き上げる手助けになる。
などの効果があるそうです。



さて、クライアントさんの基本的な欲求は何か?と言えば、それは「話をきちんと聴いて欲しい」事です。
しかし、それはあくまでも、基本的欲求であり、それが「全て」ではありません。
実は、その欲求の根っこは、「助けて欲しい」ことであり、「話を聴いて欲しい」ことは、あくまでも、「話を聴いて欲しい」ことは、その一部なんです。

でも、傾聴主義カウンセリングでは、傾聴しかしません。
クライアントの「話を聴いて欲しい」ことには寄り添うことが出来ますが、「助けて欲しい」という根本的欲求には寄り添うことができません。

それがどういうことかと言えば、
現在、傾聴主義カウンセリングの一番多いクレームとして、「話を聞いてくれるだけで、何も問題が解決していない」というのが、圧倒的に多いことからも説明がつくと思います。



私のカウンセリング技法は、「心理分析」を中心にしています。
しかし、クライアントさんの「話を聴いて欲しい」という欲求に寄り添う為に、傾聴も取り入れ、また、
「問題を解決したい」というニーズに対応するために認知行動療法的な技法も取り入れた複合的なカウンセリング主義の「統合主義カウンセリング」をいたしております。
クライアントさんへの、あらゆるニーズに柔軟に対応していきたいと思っています。

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